夕日
娘の誕生日 2008.11.5
娘の誕生日。彼女の友達を呼んでアラモアナショッピングセンターで食事をした。カリフォルニアピザキッチンのそばで順番を待っていると、そこには巨大な夕焼け空が広がっていた。
久しぶりの一大パノラマ。自然がつくりあげた、何よりも美しい絵画。しばし見とれつつ、誕生日ということもあって手にしていたカメラでその姿を切り取った。
夕日の美しさは一瞬だ。10分もすると色は紫に薄れていき、グレーな雲と夜空に変身する。あまりに広大なのでそこにあり続けるように見えるが、決してそんなことはない。変化量は読み取れないが、目をそらしているうちに確実に消えていく。
人生って夕日に似て儚いよな・・・って思うのはこんな時だ。「今」という時に絶対の価値と自信を持ちながら、時間軸を辿り思い出にひたると自分の経てきたものがあっという間だったことに驚く。目をちょっとそらしたほんの一瞬で、空も人生も大きく変化してるのだ。
陳腐な言い方かもしれないが、でもだからこそ「今」が美しい。夕日を見ると、今を大事にしようと思う。すべては心持ちしだいなのかもしれない。時間の流れは絶対ではなく、精神と心に対して相対的なものだと思う。刻む量を増やせば(サンプリングレートが上がれば)、スピードはゆったりとおちつき、情報量が増えるのだ。
自然ってエントロピーの法則にしたがって「混沌」に向っていく。色の違う水を合わせると、最初は2層になっているが時間とともに交じり合うような現象だ。だけど人間や生き物はそれに逆らっている。世界に秩序をつくりだす。なにしろ「体」そのものが「秩序」でできあがっていて、細胞膜が自然のメカニズムに反して物質を出し入れしているのだ。
だから、夕日を見ながらちょっと考える。情報量を増やし、感受性を増し、何かのエネルギーを心に蓄える。生命の存在が自然の法則に逆らっているわけだから、そのパワーってきっと「秩序」にとって役立つに違いないと。もしくは「混沌」と「秩序」のバランスを保つなにか大切な役割があるんじゃないかな、と。

