実験
プリアンプの影響 2009.4.20
『プリアンプ』とは、オーディオ機器で各機能を分散してコンポーネントを組む時の、ボリュームコントロールを行う装置だ。CDやアナログレコードと最終的に音を増幅するパワーアンプの間につないで使う。音量調節やソースの選択が主な目的だから、なんだか脇役的なのだが、これが実際には奥深い存在で、音色や音質に大きく影響する。
というわけで、オーディオショップにお願いして、今流行のプリアンプを借り出し、聴き比べ大会をしてみた。なんども贅沢な催し。ショップの人も楽しみつつ勉強になりますと言ってくれたので実現した感じ。
そろったものは、どれも個性的だった。真空管だらけの4つの筐体で構成されるものや、デザインが赤と金でなんとも派手なやつ、そして業務用機器を思わせるスイッチやメーターだらけのもの、スイスに住む老人が部品を数百個から1個という確率で選別し組み上げた手作りの逸品・・・
順番につなぎ変えながら、同じ曲を繰り返し聴く・・・
不思議な世界・・・同じ曲なのに、聞こえてくる楽器のバランスや、ボーカルのねっとり感、そして空気そのものまでが変化する。それぞれ、まるで違うのだ。部屋の振動を目で見ることができたら、もっと違いがわかりやすいのかもしれない。左右の広がり、前後の奥行き、低音の沈みかた、高域の抜けかた、そして余韻と消え際の美しさ。
どれが良いということではなく、ここまでくると本当に嗜好の問題かな。作家の異なる美しい絵画をならべて、「どれが好き?」と訊くようなもの。できることなら、このまま全部置いて、その日の気分で聴いてみたい・・・そんな気持ちにさせるくらいどれも素晴らしかった。

