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更新日 2009-12-30

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reDREAM

コンセプトストーリー  2009.4.28

 2×00年。
 地球を離れ火星に移住した人々。
 完全に緑化が進み、そこは第2の故郷と呼べるまでにテラフォームされている。だが、それでも人々の心を蝕む何かがあった。望郷の念。もしくはDNAに染み付いた星の重力。心の病を引き起こす根底的な人のもつ何か・・・
 だが、地球には戻れなかった。そこは、完全な温暖化後の荒廃と、突然変異を繰り返し知能を持った植物に支配されていた。それでも人はそこに居たかった。たとえ危険が豪雨のように降りかかったとしても・・・

 仮想世界「reDREAM」はそうした人々の欲求によって生まれたシステムである。現在の地球を極力シミュレートし、その荒廃ですら再現することで、真に心を満たすよう設計された。それは「現在の地球」そのものに帰還するのと同じ体験をさせてくれた。

 ニューヨーク五番街。
 緑に支配された街路。ところどころに昔のなごりを見て取ることができる。ホログラフ催眠装置によってトリップしてきたのはジュラという青年だ。どうしても抑えきれない地球への想いを克服するため、この仮想世界に飛び込んだのだ。
 最初に与えられたスーツを蒸着し、特殊な弾を装填した銃を構える。ここは植物人間「ムービングプラント」の支配する場所なのだ。いくら仮想世界といっても、深くシンクロした状態から傷を負ったり死にいたることで、実際の世界の精神が傷つけられてしまうという危険をトリップの前にさんざん説明されていた。そして、いっさいの責任を自分で負う分厚い契約書にサインをしてきたのだ。ガイドに従い、地下に広がる人間のエリアに向かう。それは、地球の軌道上に無数に浮かぶ衛星から得たデータに基づいていた。そう、これは本当の今の地球の姿なのだ。

 突然、目の前に人間の洪水が現れる。ひしめきあう人々に流され、ジュラは街の奥へと入っていく。大量の植物がもたらす水分が、地下のすべてを覆っていた。霧雨のような不快な雫と、高い湿度。地面の水溜りは汚く濁っており、さまざまな伝染病が猛威をふるっている。最新の混合ワクチンが人間を守ってはいるが5年に1度のペースで突然変異したウィルスが何度も人類を滅亡させようとしていた。だが、それでもここの人々は地球で暮らす。本能がそうさせる。

 警報が鳴り響く。ムービングプラントの来襲だ。戦えるものは近くのワープ装置により戦場に赴く。何人かの男たちが走り出す。それは、ジュラと同じく仮想世界にアクセスするPC(プレイヤーキャラクター)たちだ。ジュラも銃を構えると、ワープの光に身を投げた。人の暮らすエリアはなんとしてでも守らなければならない。



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Courtesy NASA/JPL-Caltech



 すでに銃撃戦が始まっていた。ジュラもその戦いに加わる。コンタクトレンズ状の端末装置に映るガイドマップによって、さまざまな情報が流れる。すぐそばで倒れた仲間を助け出し、ともに深く潜入していく。ムービングプラントは、その親木にあたる知能をつかさどる本体を倒せば、すべてを撃滅することが可能だった。

 途中、緑の霧が立ち込めるビル内のエリアに入り込む。ここが一番やっかいだった。霧にみえるのは細かい胞子の群れで、へたにそれを吸い込むと精神をのっとられてしまう。仲間が突如、敵に変わることもあった。また、ビル内は完全に植物に支配されており、ときおり天井や壁を割って、蔦のようなものが絡み付いてくる。建物そのものが敵なのだ。

 ジュラは仲間と協力し、本体の撃破に成功する。そして、ワープ装置を使い街に戻る。ともに戦った仲間がぞろぞろと一方向に動いていく。銃に記録された倒したムービングプラントの数だけ賞金を受け取ることができるシステムなのだ。ジュラも賞金を受け取ると、自分の精神ダメージを確認し、それと引き換えに得た故郷への想いがもたらすなんともいえない安堵感を胸に、現実の火星の世界へ帰っていく・・・

 すでに、「reDREAM」へのトリップに依存症状が現れていた。だがそれでもかまわなかった。この仮想世界なしではジュラは火星の生活に耐えられないことに気づいている。故郷への中毒とも呼べる強い想い。それは生き物にとって必然なのか、それとも単なる甘えと母体への憧れのようなものなのか・・・

 赤い星のもとで、心は青い星へと向っていく・・・